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【ものづくり工房ニュース】デザイン思考ワークショップを開催しました。

【開催日時】

2012.6.16(土) 9:00~18:00頃
【会場】

WASEDAものづくり工房(61号館1階)
【対象】

本学学生



ものづくりにおいてイノベーションを起こすための一手法である『デザイン思考』。さまざまなバックグラウンドをもつ人々が集まり、ちょっとした工作を交えながらディスカッションする中で、新しいアイデアを見出す体験するワークショップを開催しました。

本ワークショップは理工学術院総合研究所主任研究員の小林洋さんと昨年2012年3月に早稲田大学大学院を卒業された粕谷昌宏さんが発起人となり、野村総合研究所(NRI)主任コンサルタントの高田広太郎さん(早稲田大学大学院卒業/2005年)を講師に迎えて実施しました。




まずはデザイン・プロセスの体験から

「自分しか体験していないこと」が課せられた自己紹介や隣席の参加者の似顔絵を書くといったアイスブレイクを経て、徐々に本題に。

【『本を読む』という経験をリ・デザインせよ】というテーマで、「Empathize(共感)」「Define(定義)」「Ideate(考察)」「Prototype(試作)」「Test(検証)」というひとつひとつのデザイン・プロセスを積み重ね、アイデアを磨き上げるプロセスを試行しました。

二人一組となり相手の経験をインタビューし、その言葉の意味を段階的に深めていきます。その中から相手の気持ち(ニーズ)を感じ、何をどう思っているかを考え抜きながら、いくつもの解決策を考えます。そして、スケッチで表現したアイデアをもとに、相手の意見や反応をみながら、一つのアイデアに集約します。

集約したアイデアを具現化するために、実際にプロトタイプ(試作品)を作ってみます。作っている過程の中でも新たな気づきが得られることもあるようです。

 

できあがったプロトタイプを実際に使用してみたりする中で、「こうすればもっといいものができるのではないか」という更なるフィードバックを得て、よりよいアイデアに磨き上げます。

 
 



マシュマロ・チャレンジで共同作業の本質を学ぶ

テーブルには20本のスパゲッティの乾麺、90センチのテープとタコ糸。そして、一つのマシュマロ。4人が一組となり、マシュマロを頂上とした構造物を作ります。メンバーが協力し合い、制限時間の中で、その高さを競いあうのがマシュマロ・チャレンジです。

どのように取り組めばうまくいくか。限られた時間を有効に活用し、試行錯誤を積み重ね、共通の体験・共通の言葉・共通の態度を築く中で、共同作業の本質に関わる深い教訓を得ました。

 



グループワーク『2020年の学食のお盆』『2020年度のノートPC』

いよいよグループワーク本番です。当初は『高齢者が明るく元気に生活できる機器を考える!』をテーマに考えていましたが、あいにくの雨。まずは街中で高齢者の観察をするというフィールドワークの実行が難しい状況となってしまい、急遽、『2020年の学食のお盆』『2020年度のノートPC』という2テーマで取り組むこととしました。

食堂や学生ラウンジでのフィールドワークでは、実際の学生の行動を観察し、多くの気づきを得ます。

 

その後ワークルームにもどり、気づいたことをホワイトボードに書き出すなど、ブレインストーミングを進めます。

 

ある程度アイデアが凝縮してきたところで、プロトタイプ(試作品)を作りながら、さらに深く検討を進めます。

最後は、参加者全員の前で、寸劇などを交えながら、アイデアを発表します。

 

朝から夕方までの1日プログラムでしたが、参加者からは「あっという間に終わった」「充実した」「うまく取り組めるか心配だったが、思いのほかアイデアが出てきた。」など多くの感想をいただきました。